竜神釜
 
二の釜

御神体


  竜王社

極楽寺に源を発して屋代を通り、三筋川に合流する小さな川を円満時川と言います。この川の上流の谷を地獄谷とか竜神の谷とよんでいます。

この谷に滝壺のような所(学術用語で「甌穴」)が3ヶ所あり、それぞれ一の釜、二の釜、三の釜と名づけていました。一と三の釜は険しい谷間の岩間にあり、たやすく人が入ることもできず、近づくものがあると必ず大怪我をしたそうです。二の釜は比較的人も立ち寄りやすく、日照り続きの時には雨乞いに使われていました。

観音地区は山あいに開けた地域で、大きな川もなく水不足は地域の長年の課題でした。
水飢饉になると、この釜を掃除し(釜をとぐという)、御神体(青い石)を貴船神社(俗に竜王社・竜神社という。現宮島カンツリー内)で祈祷すると必ず雨が降ると伝えられています。
明治45年の水飢饉では古来からのしきたり通りに雨乞いを行ったところ、3日以内に雨が降り出したという記録があるが、昭和14年の旱魃(かんばつ)の時には効果がなかったと言うことです。

現在の竜神釜は、平成11年6月29日の大洪水で立ち入ることができないほど荒れています。御神体の青い石も流失したもようです。